思う存分 好きでいよう

推しさん許して

大好きだよ、…じゃあね、

 

 

 

叶わない恋をする重岡くんほど切ないものはない。

 

これ分かります?

 

重岡くんって好きな人のためならなんでもしてくれそう。

なんか、怖い意味とかじゃなくて普通に、重すぎず、冷たすぎず。

ちょうどよく尽くしてくれそう。

 

だから、もし片想いだったとしたら、想いを伝えて笑顔でバイバイすると思うのです。

んで影で苦しんでたりね〜〜…!!

それがまあ、切ない、

溺れるナイフもそうでしたけど、本当に切ない。

ていうかいい演技しすぎ。

本当に素敵。

 

切ない恋が似合うんですよ、重岡くん。(同じこと言いすぎ)

だからと言って幸せな恋が似合わないかって言われたらそうじゃない。

普通に、似合う。

 

 

まあ、一旦置いといて、

今回は"切ない恋"ですよ!(前回いつ)

 

 

好き同士、想いあってるのに、別れてしまう。

そんな感じの切なさも、いい。

 

幼馴染の大毅だな〜、

大毅は女の子の事がずっと好きで、女の子以外好きになった事ないんだけど、女の子は他の人の事好きになったことある。

なんならその話を大毅にしたことある。

小学生とかの話だけど。

中学生になって、少しずつ大人になってくると、「あれ、私もしかして、」ってなるんだよね。

中3の時、修学旅行で大毅が女の子といい感じになっててモヤモヤしたんだよね、私は。

そこで気づいた。

「私、大毅の事好きなんだ」って。

気づいたからといって2人の関係はなんも変わらない。

たまーに一緒に帰ったり、『教科書貸して〜!』って大毅が泣きついてきたり。

そんなもん。

学力も同じくらいだし、教えあったりして同じ高校目指すよね。

「大毅は高校行ったらモテるやろな〜、」なんて考えながら。

『◯◯はスカート短くしたりするんかな、…見たいけど、………見せたないな、』なんて想われながら。

無事、2人とも合格できて私は泣いた。

嬉しかったのと、安心したので。

 

『なんでそんな泣いてるん(笑)』

「っ、よかったぁ、っ、」

『そやな、◯◯めっちゃ頑張ってたもんなあ、』

 

なんて慰めてくれるのさ、コイツ。

ああ、もうベタに卒業式に告ろうかな、

でも振られたら気まずい…、

高校一緒やで、?

帰り道もほぼ一緒やし、

2人とも気まずなって話さなくなって疎遠になるとか絶対嫌や、

せめて、同じ制服着て並びたい、

一緒に頑張ったんやもん、

大毅がおったから頑張れた、

なんて悶々と考えてるうちにあっという間に卒業式。

安定に、私は泣いた。

んで、大毅に笑われた。

 

〈しげ、行ってこいって〉

『ううるさいねん、こっちのタイミングっていうもんが、っ』

〈んなもん今やろ!行け!〉

『ぅおっ、ちょっ、』

 

いや聞こえてた。

めっちゃ会話聞こえてた。

え、なにそれ、タイミングってなに、

友達に押された大毅は私の目の前に立った。

気まずそうに、照れた感じで、若干目線逸らして、頭掻いちゃったり、して、

期待しろって言うてるん、

 

「な、なに、?」

 

期待しながら聞くよね。

もしかしたらこのまま、なんて思ったよね、いやそりゃ思うよね。

 

『……ず、っと、…好き、やった、』

 

聞こえるか聞こえないかくらいの声。

私の耳にはしっかり届いてる。

嘘、ほんまの話、?

これ夢ちゃうん、? 冷やかしでも、ないん、…?

 

『俺と、…付き合ってほしい、』

 

こんなに照れてる大毅見た事ない。

耳が真っ赤な大毅と、桜の花びら越しに目が合う。

 

「ほ、んま、?」

『……、ん、』

「っ、…、はい、っ、」

 

幸せな涙を流したのは、この時が初めてだった。

幸せで胸がいっぱいで、とにかく頬の緩みがおさまらなくて、

本当に、心から、幸せだった。

 

このまま終わりにしたいが、今回は切ない恋。

このままじゃ終わらんのですよ(うるさい)

 

まあ、幼馴染でお互いのこと割と良く知ってて想いあってるなら長くは続きますよね。

普通に高2くらいまでは色んなこと乗り越えつつ付き合ってる感じ。

長寿カップル〜〜(?)

でも高3の時。

進路の関係でバラバラになることになっちゃって。

 

大毅は夢を追いかけて東京に行こうと思ってて、女の子は普通に県内の大学。

多分、遠距離でも全然大丈夫だろうけど、不安だよね。

すぐに会えないし、今まで当たり前だった大毅のいる日常がなくなるのも寂しい。

 

大毅は叶えたい夢の話をする時、ものすごく楽しそうな顔をする。

ああ、本当に叶えたいんだって、夢があるんだって、大切なんだって、思う。

その姿を一番近くで見てたって言ってもいいくらい、何度も見た。

何度も見ていたからこそ、歩み出す一歩を、私で止めてほしくない。

そう思うけど、素直に応援できなくて、

やっぱり寂しいが一番最初にきちゃって、

 

『頑張ろうな、一緒に』

 

その言葉の重さは、高校受験の時とは違う。

ここじゃダメなの?

東京でしか叶えられない?

離れたくない、ずっとそばにいてほしいよ、

なんて言えるわけもない。

精一杯の笑顔で、返事をするけど、きっとバレてるやろうなあ、

 

モヤモヤしながら受験して、2人とも行きたい所に行ける。

あとは、残りの高校生活を楽しむだけ。

なのに、楽しめない。

受かった安心感のすぐ後ろに、離れてしまう寂しさがくっついている。

 

…このまま忘れるように別れるのも、ひとつの手かもな、

なんて思うけど、大毅のそばにいるとそんなこと言い出せなくて。

私がうまく笑えてないの、気づかれてる。

そんな生活が続いた時、ついに大毅が切り出すんだよね。

 

『最近どうしたん』

 

って。

それも優しい顔で、優しい声で、頭なんかぽんぽんしてくれちゃったりして。

大毅のせいなんやって、

 

「…、ごめんね、大毅、」

『え、なに、?』

「…っ、私、っ、寂しいよ…、っ」

『っ、』

 

そんなに優しくされたら、我慢なんてできないよ、

困らせることも分かってる。

だけど本当に寂しいの。

ずっとこのままだと思ってたからこそ、すごく寂しい。

俯いたまま泣いてたら、抱きしめられて、大毅の匂いに包まれる。

 

『俺やって、…めっちゃ寂しいわ、』

「っ、だい、」

『でも、俺はこの夢を叶えたい、絶対に』

 

耳元で聞こえる大毅の真っ直ぐな声。

大毅の胸の中でこくんと頷く。

 

『だから、もうほんまに勝手やって分かってるけど、…待ってて、』

「…っ、ん、」

『今より成長して、でっかくなって、◯◯の事迎えに来るから、絶対』

 

優しくて、それでも強い。

笑顔がキラキラしてて、場の空気を和ませて、みんなの中心。

言葉では表しきれないくらい、大毅が好き。

大毅から離れて、泣きながら笑う。

 

「…っ、頑張ってこい、!」

『……、うん、ありがとう、…◯◯も、ここで頑張れ、辛い事あったら、すぐ連絡するんやで?』

「…大毅もね、」

『おう、』

 

恋人としてのキスは、これが最後だったと思う。

 

 

大学2年生になった。

大毅と別れて、1年以上が過ぎた。

切り出したのは、…どっちだったんやろうな、

……両方、かもしれないな、

 

 

あの日のキスを境に、私たちはいつも通り笑えるようになった。

残っている2人の時間を楽しく過ごそう。

今を楽しんで、時々寂しがって、そんな感じでいようって。

 

でも、大毅が出発する日。

新幹線に乗る1時間くらい前、

大毅と2人きりで話していた。

 

「…ねぇ、大毅、」

『うん?』

「……別れよっか、」

『…俺も、思ってた』

 

なんとなく伝わっていた。

大毅が別れようかと悩んでいること、"楽しもう"と無理に思ってしまってること。

私も、同じだった。

大毅が向こうで私を迎えに行くためと思ってほしくない。

上京を決めた頃より、大人になったのかもしれない。

夢は夢で、それだけに集中してほしい。

私なんか忘れるくらい、がむしゃらに追いかけてほしい。

そう思うようになった。

私も、ここでやりたいことができた。

それに集中したい。

 

「幼馴染ってさすがやな?」

『え、恋人ちゃうん(笑)』

「今 別れようって言ったばっかやん(笑)」

『そうやけどさ、(笑)』

 

あれ、こんなフラットなんだ、

私たちの別れ話って、

お互い、笑って、…、

 

「…、ふふ、っ、…好きだよ、大毅、…っ、」

『……っ、俺もやで、』

 

ぎゅっと繋いでる手の温もりは、これで最後。

強がって別れようとしているわけじゃない。

お互いを想いあった結果、こうなってしまった。

後悔はしてない。

ただ涙が溢れて止まらないのは、

ただただ単純に、寂しいから。

 

『最後に、抱くくらいはしたかったんやけど、』

「ここじゃ無理やね、(笑)」

『…移動しよか』

 

荷物を持って、人気のない場所に移動する。

短く重なった唇は、静かに激しさを増す。

 

「…んん、っ、」

『っ、…』

「…っ、だ、っ、」

 

名残惜しそうに離れる唇。

寂しそうな、大毅の目。

ズルイよ、大好きだよ、…

 

『……も、時間やな、』

「…うん、」

『絶対、また会いに来るから』

「…、私もたまに東京遊びに行く、」

『来る時 言うて、俺が案内したるから』

「ふふ、できるん?(笑)」

『…どうやろ、(笑)』

 

段々笑顔が戻っていって、気持ちよくお別れできそう。

大丈夫、すぐ会える。

きっと、思っている以上にすぐ会えて、思っている以上に、平気だと思う。

握り合った手は、新幹線に乗るまで離さなかった。

 

「大毅、」

『なに、?』

「…またね、」

『……おう、』

「大好きだよ、…」

『…、俺も、』

〈△△分に発車いたします、お席についてお待ちください〉

「…じゃあね、」

『…また、な、』

 

本当に最後のキスと、優しい笑顔。

新幹線が動く瞬間まで、この場にはいられないから、大毅が新幹線に乗ったのを見送ってから、その場を離れた。

 

 

あれから、大毅には会っていない。

そう簡単に東京に行けるわけもなく、大学もバイトも忙しくて。

連絡は今でも取ってる。

時々、向こうでできた仲間と楽しそうにはしゃいでる写真が送られてきて、ほっこりする。

よかった、楽しそうだ。

私も、今とても楽しい。

成人してお酒も飲めるようになって、ただのご飯も楽しくなる。

…いつか、大毅と飲めたらな、

まだこんな風に思ってて、きっと私は大毅以上に好きになれる人はいないんじゃないかって思う。

 

 

……数年後、

大毅が約束通り迎えに来て、結婚したのは、まだこの頃には知り得ないこと。

 

 

 

4000字を超えました。

書きすぎたのでここら辺でやめにします。

 

一番最初は

叶わない恋×重岡くん

の話をしているのに、いつの間にか

切ない恋×重岡くん

になっていてビビりました(しかも序盤)

 

ごっちゃごちゃで見にくくて申し訳ないです、

わたしの頭の中をぶわー書いたものだと思ってください。

細かな設定とかは大目に見てください、

 

ここまで読まなくても死にはしないですし、どうでもいいただの独り言です(笑)

 

読んでいただいた方には感謝です。

ありがとうございます。

長い!!

おしまい!!